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京都の東山にひっそりと佇む六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)は、空也上人(くうやしょうにん)によって開かれた古刹です。この寺院は、お盆の時期に行われる「六道まいり」と深く結びついており、その期 間中には、ご先祖様への感謝と供養の気持ちを込めた「万灯会(まんとうえ)」が開催されます。
六波羅蜜寺とは?
六波羅蜜寺は、平安時代中期に空也上人が疫病退散のために開いたと伝えられる寺院です。現世利益の寺として古くから信仰を集め、特に「六道の辻」と呼ばれるこの世とあの世の境に近い場所に位置するた め、お盆の時期には多くの参拝者が訪れます。
六波羅蜜寺の万灯会とは?
六波羅蜜寺の万灯会は、お盆にご先祖様の精霊を供養するための大切な仏教行事です。特に、六道まいりの期間(8月7日〜10日頃)と重なることが多く、参拝者は水塔婆(みずとうば)を流して供養するとと もに、境内に灯された無数の灯りに祈りを捧げます。
見どころ:
- 厳かな灯りの情景:
- 日没後、境内に並べられた灯籠や提灯に灯りがともされ、昼間とは異なる厳かで幻想的な雰囲気に包まれます。一つ一つの灯りが、ご先祖様への感謝や供養の気持ちを表しています。
- 水塔婆供養との一体感:
- 六波羅蜜寺では、水塔婆に戒名や名前を書いてもらい、水に流して供養する習わしがあります。万灯会の灯りの下でこの供養を行うことで、より一層、ご先祖様との繋がりを感じることができます。
- 六道まいりとの連携:
- 六波羅蜜寺は、六道珍皇寺と並んで六道まいりの中心となる寺院です。六道珍皇寺で迎え鐘を突いた後、六波羅蜜寺で万灯会に参加し、水塔婆を流すという一連の流れで参拝する人も多く、京都のお盆 の習わしを深く体験できます。
参加の際の注意点
- 混雑: 六道まいりの期間中は、特に夕方から夜にかけて非常に混雑します。時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
- 服装とマナー: 寺院での行事ですので、派手すぎない服装を心がけ、静かに参拝しましょう。
- 写真撮影: 他の参拝者の迷惑にならないよう、またプライバシーに配慮して行いましょう。
- 最新情報の確認: 開催期間や時間、行事の内容は毎年変更される可能性があります。必ず六波羅蜜寺の公式サイトなどで最新情報を確認してからお出かけください。
まとめ
六波羅蜜寺の万灯会は、京都のお盆に、ご先祖様への深い感謝と供養の気持ちを捧げるための大切な行事です。無数の灯りが織りなす厳かな光景の中で、静かに祈りを捧げる時間は、きっと心に残る体験とな るでしょう。
六道まいりと合わせて、京都の奥深い精神文化に触れる万灯会に足を運んでみてはいかがでしょうか。